​奥武鉄道では、鉄道による旅客ならびに貨物運輸事業の他、乗合自動車運送事業、さらには土木、建築、電気工事、発送電と、鉄道を中心とした多岐に亘る事業を展開しております. 

​企業に対しては昨今、単に利潤を追求するのみならず企業価値の増大や利益を追求しながらも社会に対して責任を果たすことの重要性が求められております. 民間鉄道会社はこれまでも沿線地域社会の価値を増大することで企業としての付加価値を高めてきた歴史がありますが、当社においても会社発足当時より沿線の都市の価値向上に努めて来た長い歴史を有しております. そこにはかつては、官営鉄道の主要交通路から外れることに危機感を覚えた会津の有志の思いがあり、また同様に官営鉄道が通らなかった中山道板橋、蕨宿の「この地に鉄道を通したい」という熱い思いがありました. 彼らの思いは時にぶつかり合うこともありましたが沿線価値の向上という一点で常に一致し、安定して高速な輸送サービスの提供、沿線の観光開発や都市開発、商業、生活関連事業の展開、雇用の創出といった形で地域に還元して参りました. 

​さらに今後は、当社と沿線の価値をさらに深めるべく、安全と安心(Safety and Security)ガバナンス(Governance)地域発信(Regional Information Transmission)の3つの柱を据えてCSRを推進して参ります. 

安全と安心 Safety and Security

お客様の人命を預かる、またお客様の大切な資産を預かる旅客・貨物輸送において安全が全ての前提であることは当然です. しかし昨今はサイバー空間の広がりにより会社に対するサイバー攻撃の脅威も無視できないものとなっており、IoTの普及は鉄道の根本たる安定輸送に対する物理的脅威をも生み出しかねない状況となっております. またネット社会の広がりにより会社、社員の一つ一つの言動が社会に与える影響も一段と大きくなって参りました. そのような中で奥武鉄道は鉄道の安定輸送、安全な輸送を第一に考えたネットワーク構成を模索し、併せて社員全体での危機共有を行った上で繰り返しの社員研修、社員のアクティブラーニングを経てこれらの危機に有効に対処していく対策をいち早く講じております. 

ガバナンス Governance

株主の皆様をはじめとした各ステークホルダーの皆様のご期待に応えるべく持続的な成長を行うための明確な目標設定、フィードバックを欠かさず行って参ります. そのためには経営の透明性の担保が最も重要であると考えます. 会社の成長が一部の者の利益となって終わらぬよう、常に適切な情報開示を行い企業倫理と遵法意識に則った企業経営を行って参ります. 

一方で鉄道企業の公共性の高さに鑑み、利潤を追求するための不採算部門からの安易な撤退や路線の放棄、廃止などは、地域の皆様および株主の皆様との入念なコミュニケーションなくしてはあってはならないものと考えます. 奥武鉄道では多くの不採算路線をも抱えておりますが、同時にこれらの路線は奥武グループの観光事業のブランド力の維持には欠かせないものでもあり、企業行動規範にある「鉄道を通した心あたたまる景観の創出」を実現すべくこれらの路線を極力維持した上での健全な経営を目指して参ります.

地域発信 Regional Information Transmission

官営鉄道に対する危機感から生まれた会津および中山道板橋・蕨宿の民間鉄道に端を発する奥武鉄道はこれまでも沿線地域の魅力を発信しその発展に寄与して参りました. 奥武鉄道の沿線には昼行特急や夜行列車の行先地である日光、会津、尾瀬・奥会津はもちろんのこと、袋田の滝で有名な紅葉の美しい大子町、サッカーとウナギのかば焼きでも有名な画家の街浦和、人型埴輪と古墳の街であり古代ロマンの宝庫行田、那須連峰を望む日本初の都市公園所在地白河など、魅力にあふれた個性豊かな都市がたくさんあります. これらの沿線都市、地域の資源を活用し売り出すべく、各地のウェブサイトへのリンクや奥武鉄道ウェブサイトにおける沿線の魅力紹介を行い、さらには各地のイベント、観光シーズンに応じた臨時列車の増発や臨時停車を柔軟に行い、沿線都市、地域と一体になった企業の成長を目指していきます. 

奥武鉄道のCSR